EXTRAVAGANZA
〜蟲愛でる少女〜
メーカー 原画 シナリオ
BLACK CYC 上田メタヲ 和泉万夜




総合点数 オススメ シナリオ CG BGM システム
185 90 25 20 25 25






人と蟲とのドキュメンタリー

 ちょっと驚いているわ(−−
 これは凄い作品かもしれないわね。

青葉

茉理
 珍しいですね、青葉おねーさんが敬遠するような作品に思えるんですが・・・>EXTRAVAGANZA
 そりゃ私だって最初タイトルを見ただけで内容が丸判りの作品は勘弁して欲しかったけど。
 ただ、実際にプレイするとこのEXTRAVAGANZAある意味偏執的なまでの徹底振りが
 半端なくもの凄い
のよ。
 言い切ってもいいけど、この手の作品にとって快挙じゃないかしら。
 単なるグロ作品の遙か先を行った傑作と呼ぶに相応しい作品ね。

青葉

茉理
 青葉おねーさんがそこまで誉めるなんて・・・・・・それで気になっていたんですが何がそこまで
 徹底されていたんでしょう? 
 一言で言ってしまうと全てがというしかないけど(−−
 それじゃ詳しく話せないからHシーンから語っていくと、プレイ前からある程度情報は得ていたけど
 ここまで和姦シーンが全くといっていいほど無い作品も凄いわね〜。
 ゴア・スクリーミング・ショウMinDeaD BlooDでも和姦エッチは多少あったのにEXTRAVAGANZAじゃ
 9割以上は陵辱か拷問か蟲とのHシーンなのよ・・・・・・胸糞悪いHシーンしかなくて気分が
 悪くなるけど、ここまで徹底されると感服するしかないわ(−−

青葉

茉理
 え、えっと確かヒロイン兼主人公の夢美さんには恋人の優斗さんという方がいらっしゃったと思いましたが
 その方とのHシーンはどうなんです?
 そんなもん無かったわよ(−−

 OHPの攻略コーナーでネタにされている位、単なるテキスト上であったのが判る程度だったわ。
 正直、こんなにもまともなHシーンが無いから幼蟲編の煉悟との性欲処理の為の陵辱シーンすら
 まだまともに見えるHシーン
に思えるわよ。

青葉

茉理
 そ、それは確かに徹底されていますね(^^;;
 でも胸糞悪い陵辱シーンの数は相当多いわね。差分も多いけど登場する女性キャラ全員の
 Hシーンはあるから、サブキャラだからHシーンが無いという事もない点も徹底されているわ。

青葉

茉理
 あと特徴的なのはシナリオの分岐形式ですよね。今回はフローチャート方式ですが、これが
 相当複雑だったみたいですが・・・・・・。
 よくもまあ複雑なシステムを作ったなと感心させられたものの1つよ(−−
 とにかく条件とかが判り辛いけど結構面白いシステムだったわ。例えばある条件を満たさないと
 分岐しないシナリオがあったり、1度見ないと行けないシナリオがあったり・・・・・・説明がメンドイから
 端折るけど例を挙げると、蛹蟲編でヘタレ男優斗とデートするか否かで最終的にバッドエンドになるか
 分かれるし、同じくアゲハと密接に逢うかどうかで揚羽編への分岐にもなっているからかなり
 複雑な感じなのよ。

青葉

茉理
 でも、それだと普通に選択肢のあるADVとそれほど違いを感じませんが・・・(^^;;
 確かにそうね。でも最大の違いはただのバッドエンドにしてもちゃんとそうなった経緯とか理由が
 しっかりと描かれている事
ね。

青葉

茉理
 と、言いますと?
 それこそが私が最もEXTRAVAGANZAで評価しているポイントなのよ。このフローチャート方式
 密接に関係しているシナリオこそが凄く面白かったのよ。
 つまり普通のADVなら間違った選択肢を選んでしまったら即死んだりしてバッドエンドになるけど、
 EXTRAVAGANZAではバッドエンドに通じる分岐を選んでも話はしっかり進んでいくのよ。要は
 バッドエンドのシナリオも夢美が人生で選択した生き方の一つ」として描かれているのは
 新鮮だったわね。

青葉

茉理
 成る程、そう考えると夢美さんの人生そのものをフローチャートマップにした形なんですね。
 それこそがEXTRAVAGANZAの最大のウリなんでしょう。
 システムとシナリオがこれほどまでに融合した作品は今まで無かったと思うわ。そういう意味では
 斬新で画期的よ。

青葉

茉理
 それでは先程から気になって聞きたかったシナリオの話をして欲しいのですが・・・・・。
 やっぱり最大の見所というか、特徴的なのはシナリオが夢美の15年間の軌跡が見られる点よね。
 夢美が蟲使いに攫われてからの人生15年間を執拗なまでに描いているシナリオが空恐ろしく
 感じるくらい徹底的に描かれているのは本当に凄い
わ。
 単純に陵辱がテーマな作品だったらここまで評価しないけど、テーマ性が強いから気にならず
 楽しめた点も評価できるわ。

青葉

茉理
 そういえばアンケート「家族愛」というコメントがあったようですがどうだったのでしょう?
 それも語らないといけないわね。
 確かに作中におけるテーマは2つあったわ。シナリオ全体を見渡すと「人生」になるし、キャラクター
 単体では「親子」とか「家族」というテーマが浮かび上がってくるわね。 

青葉

茉理
 獣魔蟲さんが生まれた経緯とかもそうですよね。
 にさん付けはどうなのよ・・・?(−−
 でも確かにそれを中心にして、アゲハもそうだし、レン綾佳の関係とか、杏子もそうね。
 人間関係は相当複雑だけど、そこに通じているのは確かに「愛情」だと思うわ。

青葉

茉理
 そういう意味では西さんとユーリアさんの関係もテーマには合っていますね(^^;;
 やっぱりその辺の作りが見事にハマっていたということかしら。
 これほど難易度の高い作品だけど投げ出さずに楽しめたのは作品のバランスが取れていたという
 ことでしょうし。

青葉

茉理
 先程の話に戻しますが、やっぱりフローチャート方式とシナリオの融合性は凄いと思いますね。
 夢美さんが至る結末は悲惨なものもあれば、幸せになるものもありますし、または復讐に至る
 結末も用意されていますが、プレイしていると自然と受け入れらるものが殆んどなのは、私が
 思うに夢美さんが最終的には自分で境遇受け入れたからだと思いますね。
 そうでないと割とプレイしていて嫌になりそうですし・・・(^^;;
 小娘にしてはたまには良い事を言ったわね。
 確かに積極的な部分は多くなかったけど、決して消極的ではなかったわ。「嫌だけど諦めない」という
 強さがあったからEXTRAVAGANZAという作品は陰惨でグロいだけの作品にならずに済んだ気がするわ。

青葉

茉理
 そう考えると凄い作品だと思えてきましたよ(^^;;
 だって、この内容でアレなHシーンしかない作品なのよ?
 本当にギリギリのゲームバランスで作られているのは奇跡だと思うわ(−−

青葉

茉理
 それじゃあ最後に何かありましたらどうぞ。 
 和姦作品以外でこんなに感銘を受けたのは「螺旋回廊2」以来ね。
 ただ、「螺旋回廊2」と違う点はテーマ性がはっきりしていたお陰で気持ちよくプレイできた点かしら。
 見かけの印象やCGで引いてしまうけど、作り手のメッセージが作品の随所にあって本当に楽しめる
 作品だから毛嫌いせずに遊んで欲しい作品ではあるわね。

青葉

茉理
 それではこの辺でレビューは終了させていただきます〜。
 ありがとうございました<(_ _)>






シナリオ

 テキスト量、作中におけるテーマ、キャラクターの設定・・・・・・全てが高水準。上記で語られている通り
 実にゲームシステムとの密接な関わりが活かされているのは今年プレイした作品では群を抜いて
 完成度が高かったです。
 単純に陵辱作品という表層的な面はありますが、何時ものBLACK CYC作品らしく本来のテーマで
 ある「愛情」を語っている辺り一癖二癖あるシナリオになっているのは流石というべきでしょう。

 何より今回のEXTRAVAGANZAで最も重要なテーマである「夢美の人生」を徹底的に描いている点は
 今までにない新しい形でしたね。主人公兼ヒロインの夢美の生き様があらゆる可能性として分岐して
 描かれているのは非常に面白かったなあ。復讐あり、ハッピーエンドあり、陵辱ありとこれほど
 多岐に渡ってエンディングが用意されている辺り、いかにも人生における可能性を語られているのが
 良かったです。

 それにしてもフローチャートによる複雑なシナリオの形態は斬新でしたね。人に逢うかどうかでその後の
 シナリオに多大な影響が出るんですからw ヒントも少ないだけに攻略には手間取るでしょう。


原画・CG

 今までプレイしてきたブサイク作品は少なくても幾つかは和姦エッチも用意されていましたが、今回は
 見事なまでに陵辱&蟲エッチオンリーという徹底振りは凄かったですw いや、確かに和姦エッチも
 あったんですが、それらしいのはアゲハとのレズシーンくらいでしかも蟲を使ったフタナリプレイだけ(ぉ
 あとは優斗とのHシーンはテキストのみで皆無という凄まじい状況ながらもCGの数は圧倒的な多さには
 たまげましたね。

 余談ですが陵辱シーンが多いせいか、中には思わず噴出しそうになったものもありました。
 そう、西先生によるサユリの拷問シーンですがw あの場面でのんきにステーキ食ってる西先生に
 惚れそうになりましたよ(ぇ


音楽・BGM

 今回の担当はあるるかんさんですが非常に良かったですね。
 特にOPの「Cocytus」はHM好きな私には堪らなかったですね。ただ残念だったのが作品中にしか
 聴けない事か・・・・・・せめてサントラは欲しかったかなあ。


システム・操作性

 EXTRAVAGANZA最大のウリであるフローチャート方式のシナリオ分岐は複雑ながらも病み付きになる
 完成度の高さは今年の作品の中では屈指の出来でしょう。不具合の修正パッチもありましたが
 そんなマイナスを帳消しにして余りあるゲームシステムには感服いたしました<(_ _)>
 正直、これだけシナリオと密接に関わっているシステムは例がないでしょうね。それだけでも評価される
 価値はあると思います。


オススメ度

 今までのブサイク作品同様、大手を振って勧めにいですねw
 しかし、作中に隠されているテーマは他の純愛作品よりも遙かに純粋ですからプレイすると
 かなり作品の印象は変わるでしょう。

 とはいえ、サブタイトルに『蟲』と付いただけで私は回避してしまうくらいですから、触手エッチとか嫌いな
 方は全然駄目でしょうね〜w でも、そういう人にこそ個人的には是非ともプレイして欲しいです。


 
My Favorite's

 やっぱり主人公兼ヒロインであるEXTRAVAGANZAで最も重要なキャラである夢美でしょう。
 ボリュームのあるシナリオを3つに分けて人と蟲との15年間を語りつくしたシナリオはそれ自体が
 良質なドキュメンタリーに匹敵するでしょう。

 好きな場面は幼蟲編最後の獣魔蟲と手と触手を繋いで道を歩くシーンと蟲使い編最後のレンとの
 死に別れるシーン。
 そして好きなエンディングは「その15年に決着を1、3」でしょう。特に3の方は最後に見たせいか
 泣かずにはいられなかったです(´д⊂


備考

 ゴア・スクリーミング・ショウといい、MinDeaD BlooDといい、見かけは敬遠したくなるような感じでも
 その核となるものは共通していましたね。それにしても今年のブサイクは何か鬼気迫るような素晴らしい
 作品が続いて個人的には意表を付かれまくって驚いています。

 あと唯一不満というか、描いて欲しかったのは西ユーリアとの関係でしょうか。
 意外と良質の恋愛モノになりそうで期待できそうですが・・・(^^;;




2006年12月4日 草薙静流




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