Ricotte
〜アルペンブルの歌姫〜



( RUNE )

シナリオ / 千籐まさと 
原画 / 野々原幹



ソフト評価 100
オススメ評価 90



〜 多分、最高の純愛ストーリー 〜



静流 「さてさて今回レビューする作品ですが、某所では去年の最高作品にも選ばれている
     『Ricotte〜アルペンブルの歌姫〜』を取り上げますが・・・」



末莉
「おにーさん、今日はなんか歯切れが悪いですよ?」










静流 「ちょっとね。このRicotteをレビューするのが怖くてね・・・」



青葉
「なに? そんなにレビューがし難い訳?」










静流 「いや逆に、これ程レビューのし易い作品はなかったよ。
     むしろ素直に褒めたくない大傑作だったんです・・・」



末莉
「・・・・・・褒めたくないとは妙な言い回しですね・・・。
とりあえず大まかなあらすじを紹介してレビューしましょう」








末莉
主人公であるバノンリコッテという少女とひょんなことから一緒に
暮らすことになる。やがてバノンの職場であるパブで働くことになるリコッテ
やがてリコッテが大都市アルペンブルで歌姫として活躍していた事を知ったバノン
自分と父親の夢である一流のピアニストを目指すことになる







青葉
「・・・・・・面白いのは冒頭で父親の問いの答え方によってシナリオが2通り
別れることね。確かAllegro編Largo編に別れる仕組みになってるけど」








静流 「Allegro編から最初にプレイしたんだけど最高に良かったよ。
     色々と面白かった設定だったけど、最初に驚いたのは働いているパブの3人娘フィオーレ、フェタ、
     クーロミエ既に肉体関係があったことだよなあ」



青葉
「普通、この手の作品だと主人公が奥手で消極的なものだけど・・・・・・おまけに
アッサリとした割り切った関係なのは意表を突いてくれたわ」








末莉
「おまけにリコッテさんとは出会った次の日にはそーゆー関係になってますし・・・・。
とにかくバノンさんが積極的に物語を引っぱって行きますよね〜」








静流 「このAllegro編で良かったのはリコッテの性格が段々と分かってくることでしょう。
     ヤキモチ焼きで意地っ張りで不器用な性格がとにかく可愛かった!! これだけでも
     リコッテの魅力が爆発してますもん♪」



末莉
「そうですね〜♪
さて物語は地元クワルクでのドタバタコメディーからリコッテさんの居た都会アルペンブル
移って逃げ出した音楽会社に戻って復帰コンサートに向けてのシリアスな物語に移ります」







青葉
「といってもシリアス性は少しだけど。
ここらの展開で登場する人物にルイとかいう奴がちょっとね・・・・・・」








静流 「ルイを最初見た時は『初恋』某イタい友達キャラを思い出しちゃったよ(;´Д`) 」



青葉
「ウジウジしたところとか、勘違いしている性格はそっくりだったわ。
まあ、自殺して転生してまで追いかけてこないだけ好感持てたからいいわよ」








末莉
「ははは・・・・・・(^^;;
物語の終盤はライバルのフォンティナさんの妨害に遭いつつも無事復帰コンサートを
迎えるまでお話です・・・それにしてもストーリーが良くまとまっていて感動しましたよ〜」







静流 「クリアしてAllegro編を思い返すとこのシナリオは主人公の立志伝的なストーリーだよな。
     もともと素質があって自信もあったところへ偶然にリコッテと出合って一気に成り上がっていく
     過程が実によく描かれていてシナリオライターさんの技量が見事というしかないでしょ。
     そんな訳で私はAllegro編課長・島 耕作編とひそかに呼んでるけど」



末莉
「し、島 耕作編ですか・・・(;´Д`) 」









青葉
「・・・・・・確かに女コマしながら出世して行くから似てなくもないけど・・・』










静流 「私がそう感じただけなので気にしないように・・・・・・。
     では次のLargo編をレビューしますか」



末莉
「ストーリー的には殆ど変化しませんね・・・・・・。
ただ、バノンさんの性格が消極的というか内気というか・・・・・・」









青葉
「素直に根性がないって言えないのかしら、この小娘は」









末莉
「そ、そう言ったら終りですよ〜、青葉おねーさん〜」









静流 「末莉の言った通り、消極的な性格のバノンくんがリコッテと出会って自分のピアノの技術と
     夢に対して自信を付けていき、やがてリコッテを連れ戻しに来た音楽会社の人と一緒に
     アルペンブルへと赴くわけだが」



末莉
「ここでバノンさんは散々酷評されてクワルクに出戻ってきます・・・・。
更にパブのマダムさんに説教されつつ、リコッテさんと一緒に作っていた
曲を完成させ、再びアルペンブルに戻ってリコッテさんの復帰コンサートの
前座を務めるまでがクライマックスまでのあらすじですね」






青葉
「私の気のせいかもしれないけど、Largo編ってシナリオが短い気がするわよ?
登場人物も3人ほど少ないし・・・・・・」








静流 「それは同感。シナリオの長さだけじゃなくて内容も物足りなさを感じるな。
     でも課長・島 耕作編がかなり良かったからそう思うだけで、純粋に評価しても
     相当レベルが高いシナリオだったと思う」



末莉
「特にクライマックスにかけての上手さはAllegro編よりもスリリングで良かったです♪
ては総括して批評したいと思いますが・・・・・・」」








静流 「いや本当にレベル高いよ、マジで。
     事前にかなりの傑作と聞いていたからそれなりに覚悟していたけど桁違いの作品だったな。
     原画、音楽、CG、キャラクターの萌えや設定、テンポ・・・・・・どれを見ても最高レベル。
     去年の作品だから仕様がないけど、もし去年プレイしていれば03年のベストランキング
     完全に変わっていただろうね・・・・・・」



末莉
「そこまで高評価ですか・・・・・・。
最初に言っていた素直に褒めたくないというのはどこら辺ですか?」








青葉
「それはなんとなく判るわね。一番の短所はシナリオでしょう。
確かにリコッテとの純愛物語と言えば聞こえはいいけど、他のキャラは
完全に切り捨てて進んでいく
からね。リコッテ自身に感情移入出来なかったり、
好きでない人は楽しめないでしょう」






静流 「リコッテ以外の選択肢がないのはゲームとしての資質的にも疑問が生じるよ。
     なまじ完成度が高いせいか、逆に今までのRUNE作品に慣れ親しんだ人には結構違和感を憶える
     点が多かったな。やっぱり前作の『初恋』からの影響が如実に感じられる箇所があったし。
     別に欠点と言うわけじゃないけど気にはなるわな」



末莉
「それでも傑作には変わらないのですから凄いですよ・・・・・・。
私の記憶だとそれ程注目されていた作品だったとは思いませんでしたから」








静流 「だからこそ余計に凄いと感じるよ。
     特に去年は期待していてハズした作品が多かっただけに・・・・・・」



青葉
「しかも同じ月に発売した『今宵も召しませアリステイル』もかなりの良作なら
尚更でしょう」








静流 「その割に世間的には知られていないのが不思議な作品ではあるけどね〜」






▽ シナリオ・・・ 25


材料はごくありふれています。しかし、出来上がった作品は至高の傑作。

この言葉に尽きると思います。
物語を通して見れば、特に目新しい設定ではございません。ありがちなストーリーでする
しかし、その"ありがち"な設定を余すとこなく活かした千籐まさとさんの功績は計り知れないでしょう。
ここまでユーザーをのめり込ませるシナリオ展開は類を見ないです。今年に入ってなら『Fate / stay night』だし、
それ以前なら『家族計画』『君が望む永遠』に匹敵するシナリオの完成度でした。

そんな完成度の高かったシナリオもリコッテ以外のキャラは攻略対象外という排他的なシナリオ構成
なってます。(ただし、エッチシーンはありますが)

個人的な希望でいえば、Largo編は切り捨てて、他のキャラクターのサイドストーリーを入れて欲しかったなあと。
これだけ魅力的なキャラがいても所詮脇役で終わってしまうのは正直勿体無いと思いますが。
特にフィオーレとかトゥーシークレスとかのシナリオがあれば最高だったんですが・・・・・・。
ただ、この物語はリコッテを通しての主人公の成長物語だから仕方ないところ。

あとキャラクターの音声は流石RUNEさんといったところ。実にベストマッチなキャラクターボイスです。



▽ グラフィック・・・ 25


このCGだけで一生RUNEさんに着いて行こうと思います。

原画家さんはRUNE作品ではお馴染みの野々原幹さんです。いまやRUNEさんの看板的なイメージすら
ある原画は流石と言うべきクウォリティーでした。これ程までにキャラクターの魅力を表現したCGもなかったと
思いますよ〜♪
純愛ストーリーにも拘らずエッチシーンは極上の出来ですし、かなり興奮できるないようにも大満足です。

唯一、不満というか意見を言えば、、これまでのRUNE作品よりもリアリティーに溢れていたせいか登場人物の
年齢に幅がありました。男性キャラはともかくとして、女性キャラ、ここではマダムのキャラが若すぎて私には
やや違和感を憶えました。
細かいのですが気になったので・・・・・・。



▽ 音楽・BGM ・・・ 25


流石に音楽が題材なだけに完成度は高かったです。

全体的にBGMの質も高く、物語の世界観にあっていて満足出来ました。ここら辺は以前から変わらず
安心して聴けますね♪

さて、ここでもあえて意見を言わせて貰うと私には"歌姫"としてのリコッテはあまり評価していません。
作中に幾度となく歌を唄っているシーンがありますが、唄っている曲がかなり合っていない印象が
してなりません
でした。『リトルモニカ物語』ではあれ程合っていたのに、この『Ricotte』では残念ながら
ミスマッチだと思いましたね。あまりにも歌が幼過ぎていて物語の雰囲気には合っていなかった気がします。
勿論、私の主観ですが・・・。



▽ システム・・・ 25


レスポンスも良く、会的なシステムは健在。
しかも物語の世界観にあったデザインで良かったと思います。



▽ オススメ・・・ 90


本来なら手放しで100点満点を贈りたいところですが、そうはいきません。

レビューでも書きましたが、若干好き嫌いが出る作品には違いないかと。
シナリオはリコッテと結ばれる一本道のシナリオが2通りあるだけですし、キャラクターもリコッテ中心ですから
受け入れられないと苦痛です。
結局、リコッテを許容できるか出来ないかで作品の印象は変わってしまうでしょうね。
特にリコッテロリキャラですから。ロリ嫌いには無理な作品です。

逆を言えば許容できればこれ程買って良かった作品もない事でしょう。
ゲームとしては若干高めの値段ですし、中古もけっして安い値段じゃ有りませんが特攻する価値十分な
ゲームと思います。



▽ My Favorite's


この作品はリコッテの為だけにあるようなもの。純粋に彼女を愛でて下さい。

あとは3人娘のフィオーレもいいキャラでした。時折魅せる嫉妬したところとか、他の2人に負けず劣らず暴走する
所はなまじ常識人なだけに面白かったですよ。
あとはAllegro編で登場するトゥーシーも良かった。彼女とのエッチシーンがなかったのは残念(ぉ
忘れてはいけないのはリコッテのライバルで登場するフォンティナグラーナ3Pシーン
正直笑ってしまいましたね。
わざわざ、罠にはめようと思ったのが返り打ちにあってしまったのは結構良かったです



▽ 後 述


純粋な純愛物語で感動させられた作品は久々でしたね。
RUNEさんがかなり本腰を入れて作った純愛作品だったのはそれとなく感じましたけど、ここまで良い作品だと
次回作がどうなるか逆に不安ですね(^^;;

私としては脇役のキャラのストーリーが見てみたいので是非ともファンディスクを作って欲しいです。
それからでも次回作を作るのは遅くないと思うので。

まあ、その前に『今宵も召しませアリステイル』を購入するのが先ですが。


04' 03月 30日 草薙 静流




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