彼女たちの流儀
メーカー 原画 シナリオ
130cm みやま零 御童魁 / 西空康誠 /
まやせろみ




総合点数 オススメ シナリオ CG BGM システム
170 90 20 25 20 15






貫かれたテーマの勝利

 青葉と〜
青葉

茉理
 末莉の〜

茉理
  イケてない
 エロゲーレビュー〜♪

青葉

茉理
 それでは今回取り上げる作品はおにーさんも期待している130cmさんの「彼女たちの流儀」ですが。
 青葉おねーさんはプレイした感想はどうでしたか?
 私もプレイして色々と感じる部分はありましたのでお聞きしたいのですが。
 何だかんだで久しぶりの出番だから私も張り切って喋るわよ(−−
 実際にプレイして彼女たちの流儀という作品は考えさせられる部分はとても多かったわね。

青葉

茉理
 そうですねー。
 作品的にはそれほど長編作品じゃないんですが、短い中にも表現したい事はしっかり描いていたのは
 面白かったと思いますし。
 今回の彼女たちの流儀で重要というか注目したい事の一つとして作品のテーマがちゃんと
 徹頭徹尾、作品を通して感じられたこと
じゃないかしら。
 それだけでも他の作品とは格が違う風に思えたわ。

青葉

茉理
 そのテーマとは何ですか?
 あくまで個人的な意見として言うけど、愛情とか人の愛し方の違いじゃないかしら?
 個別シナリオをクリアしていって感じるのが、とにかく人を好きになるという事はこれほど違うものかと
 思ったわよ。

青葉

茉理
 確かに今までのエロゲでありがちな展開とは一線を画した部分は多かったですね。
 私がそう感じたのは秋名 涼月さんのシナリオですか。一見すると倒錯的な展開でしたけど
 設定とかが解るようになると主人公の兎月 胡太郎さんと設定が殆んど同じでジレンマを
 抱えているシナリオというのは面白かったですね。
 まるで鏡を向き合っているかのように互いに惹かれていく展開はちょっと他にはなかったですから。
 まあ一番解り易いのは鳥羽莉シナリオでしょうけどね。
 これほどまでに好きになるという事が主人公とヒロインで違いが出た作品はないんじゃない?
 突き詰めれば根幹は同じでしょうけど、その間にあるものは完全に食い違っていたわ。
 これはプレイしていてとても興味深かったわね。

青葉

茉理
 言われると胡太郎さんの好きというのと、鳥羽莉さんの好きは確かに同じとはいえませんよね(^^;;
 しかも間に吸血鬼とか近親相姦とか設定が入っていますし・・・・・・。
 確かに吸血鬼というのは重要な設定だったけど、それに期待すると結構外してしまうけどね(−−
 あくまでエッセンスとして考えた方が良いんだけど。
 折角だからこの流れで話すけど、吸血鬼という設定で見ると鳥羽莉朱音涼月の3人は
 とても面白かったわよ。

青葉

茉理
 それは言えていますね(^^;;
 吸血鬼に転化した事によって全てが止まってしまって皆に置いていかれたと感じて決別しようと
 する鳥羽莉さんと、逆に転化した事で新に前に進めることが出来た朱音さん、そして
 変わりたくない、永遠でいたいと願っている涼月さんの関係は良かったですよね〜。
 そういう意味で涼月さんのシナリオで鳥羽莉さんに嫉妬する気持ちも解りますね。
 話を元に戻すけど、今の吸血鬼の話でも解るけど、とにかく出てくるキャラクター同士の心情が
 一方通行なのよね、徹底的に。
 根底にあるのは嫉妬とか劣等感とか・・・・・・割と負の感情なのよね。
 でも、そんな嫉妬とかの感情を忌み嫌って純潔でいたいと願ったりするもちゃんと描かれているのは
 思春期にありがちなことだと思うけど、作品として描いたものは少ないと思うわ。

青葉

茉理
 そういうことなら近親相姦とかの設定も十分判りますよね〜。
 単なるHシーンの色づけ程度の役割ではなく、ちゃんと物語上のてテーマに沿っているのなら
 効果的ですし。
 私が特に評価したいのはそういった思春期の不安定さや特有の中性的なものが作品の全編に
 織り込まれていた点ね。
 確かにシナリオだけ見たら結構粗や穴だらけだし、納得いかない部分もあったけど、何を表現したいかと
 いう一点においては今年リリースさたれ作品の中では随一の作品
じゃないかと思うわ。

青葉

茉理
 そうですよね〜、あと私が思ったのは作品にのめり込む一番の要素としては絵の役割は大きかったと
 思うんですが・・・・・・想像以上に作品に合っていましたね、みやま零さんの絵は。
 自身もシナリオには関わっていたと言っていたけど、ここまでマッチするというのはなかなか無いわね。
 個人的には目が良かったけど。

青葉

茉理
 確かに目の美しさというか怖さみたいなものがありましたからね〜(^^;;
 Hシーンもそこそこ数は多かったけど、今回は量よりも質の方が満足できたんじゃない?
 特に本番もそうだけど、前戯程度のイタズラがもの凄くいやらしかったわ(−−
 普通のエロゲだったらなんてことないシーンがシチュエーションが変わっただけでここまで
 淫靡になるのは驚いたわね。

青葉

茉理
 ここら辺も設定とかが活かされていたんでしょうね。
 まあ間違いなくそうでしょうね。
 背徳感たっぷりでそういうのが好きなら満足できるでしょう。

青葉

茉理
 なんかここまで褒めている事が多かったので、折角ですから不満点があれば聞きたいのですが
 何かありましたでしょうか?
 私が特に不満というか出来れば肝心の演劇である「月の箱庭」をしっかり最初から最後まで
 観てみたかったことね。
一部分は見れるけど飛び飛びでしか見れないし、シナリオによっては
 全てカットされている点はちと不満よね(−−

青葉

茉理
 それは確かに(^^;;
 私も見てみたいとは思いましたね・・・・・・特にせせりさんが鳥羽莉さんの代役で主役をやった劇は
 是非とも見たかったのですが・・・・・・。
 それを言ったら全編そうよね(−− それにしても肝心の劇が見れなかったのは拍子抜け。
 それでも白銀姉妹のシナリオでは効果的に活かされていたのは流石だったけど。

青葉

茉理
 あと何かありますでしょーか?
 欲を言えばもう少し演出面を何とかして欲しいわね。
 この古臭いシステムじゃなければ、もっと面白くて楽しめたかと思うけどね。

青葉

茉理
 今回は不満点が少なかったという事は概ね満足できたということでしょうか?
 悔しいけどね(−−
 今年の作品ではかなり上位に入るのは確かだし。
 やっぱりテーマとか主義主張がキッチリと解るほうが楽しめるわね。単に長いだけでダラダラと
 プレイしているよりかは余程作品としては楽しめると思うし。

青葉

茉理
 という事で今回のレビューは終了です〜♪






シナリオ

 個人的には設定勝ちの内容でした。色々と不満点はあるけれど、それをカバーするだけの魅力が
 ありましたね。吸血鬼、近親相姦、○学生・・・・・・と下手すると単なる色物の内容になりそうな内容に
 なる所をコントロールして完結した所は立派。
 それと合わせて作品のテーマがしっかりと貫かれていたのは凄いと思う。吸血鬼という設定から
 そうだろうと思っていましたが、最後のifシナリオにおける「永遠の否定」、そして個別はシナリオの
 「変わっていくもの」というテーマがとても素晴らしかったと思いますね。

 欠点というか不満を言うと問題の演劇「月の箱庭」が実際には殆んど見れないことか。
 ドラマCDでもいいので出してくれないかなぁ・・・・・・。


原画・CG

 今回ばかりは如何に原画家が重要か認識させられた作品でしょう。
 もし、この作品がみやま零さん以外の方が担当してもこうはならなかったと思いますね。
 それくらいキャラクターの不安定さがしっかりと描いたみやま零さんの功績は大きいでしょう。

 あと驚いたのがHシーン。久しぶりに本番以外のHシーンで感動させられましたよw
 これほどまでにシチュエーションがエロいものが近年あったか思い出せないほど良かったです。
 屋上での涼月とのオナニーの見せあいっこや舞台稽古で鳥羽莉にイかされてしまうシーンなど
 相当興奮するシーンは多かったです。勿論、本番シーンもかなり凄く、殆んどのシーンが主人公が
 総受けということを除けば満足いく内容でした。


音楽・BGM

 個人的にはEDの「true eternity」が好みでしたね。特に歌詞の内容は最後までプレイすると感慨
 深いと感じられましたから。
 あとはキャラ別のテーマ曲は設定と実にマッチしていました。


オススメ度

 個人的嗜好で高得点をつけましたが、好き嫌いは出ると思う絵だけに難しい作品ですが
 作り手がどういう作品を作りたいか、何を表現したいのかがハッキリと解る稀有な作品だけに
 出来れば食わず嫌いせずにプレイして欲しいと思う作品です。

 長い作品ではないですがキャラクターに感情移入出来ればのめり込む作品。
 しかもHシーンも濃厚ですので単なる萌えゲーと比べても実用性はあります。


My Favorite's

 嫌いなキャラクターは居ません。むしろ全員好きなキャラでしたね(ぉ

 もし、どうしても選べというなら鳥羽莉と朱音の白銀姉妹でしょう。
 この彼女たちの流儀においてこの2人の役割はとても大きかった。吸血鬼になってしまって
 対照的に変わってしまった2人の物語は切なかった。
 例えるなら鳥羽莉は月、朱音は太陽でしょう。鳥羽莉は変わってしまった朱音に嫉妬し、吸血鬼に
 なった事で苦しむことに。反対に朱音は全てを受け入れて世界に飛び立つ翼を手に入れ、それまで
 守ってくれた鳥羽莉の為に尽くしているんですから。


備考

 不作の2006年において期待していた作品が期待以上に良かった唯一の作品。
 これからプレイする方は事前に「不機嫌な姉」をプレイする事を推奨。
 この姉弟は主人公と鳥羽莉の関係とは少し違いますが、愛情というものの相違を色々と
 考えさせられる作品ですので。




2006年7月11日 草薙静流




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