雪桜

( D.O. )


ソフト評価 60
オススメ評価 55



〜壮大な肩透かしのタイトル〜


今回レビューする『雪桜』は色んな肩透かしを食らったゲームでした。
発売元はD.O.さんという出所がはっきりしているメーカーさんでしたので、あまり心配してなかったのですが
「まさか」という気持ちにさせて貰いました。

最初は発売前のメディア変更でした。
私はCD-ROMが2枚以上のゲームは出来れば避けている関係上、メディアは本命のゲームに限っては
DVD-ROMを購入するのがデフォルトとなっていました。
が、発売直前にまさかのメディア変更。
「やられたな〜」と思いつつも仕方ないと自分を納得させ、予約先に連絡。
この辺りから、この『雪桜』に対して微妙に不信感が芽生えてきました。

二つ目は『雪桜』というタイトル。
このゲームを一通りコンプリートした後での感想となりますが、「あれれっ?!」というのが正直な気持ちで・・・。
ネタバレになりますが言ってしまいましょうか、
「ほとんど関係ないじゃん! 雪桜って!!」と。
ま、プレイした人なら誰しも感じると思いますが・・・。
タイトルに設定してあるんだからストーリー上、重要な役目だと思っていたのにほとんど絡んでこないんですよ。
なんとなく『雪桜』の下で過去にあっていたというのがちょろっとあったくらいで、完全に肩透かしを食らった人も
いるかと思います。
ただ、ここまで書いてあれですけど、別に批判しているわけではないですよ?
私はこの作品にはファンタジーとか奇跡という要素は求めていなかったので、そういう意味では納得しましたし。
それを除いてもこの作品は実に私好みの内容でした。これは後ほど語りますね。

最後はAlpha-ROM仕様という事。
これはメーカーさんの判断するところですのでなんとも言えないですが、私個人として不確かなプロテクトは使用して
欲しくないのが本音。
これで起動できなかったり、誤作動した人は可哀相です。結果的に批判や購入不振になったらメーカーさんが
損するのですから、発売を延期してもDVD-ROMにして欲しかったです。





さて、硬い話はここまで。
作品の本編を語ろうと思います。

冒頭でも書きましたが、この『雪桜』は私が期待していた「普通」の学園ラブコメでした。
正直に言えば、ここで『奇跡』とか『ファンタジー/SF』に話が流れていたら、確実に失望していたでしょうね。
だって他かメーカーさんがやったネタで勝負されても勝てないでしょう、やっぱり・・・・・・。

このゲームの最大の魅力はキャラクターの魅力とストーリーのテンポでしょう。
キャラデザインが私の好みと言ってしまうとそれまでなんですが、すごく原画が魅力的です。
それに加えてキャラの設定が濃いこと濃いこと・・・・・・特に脇役の男キャラが!
久しぶりに脇の男キャラに萌えましたね。これほど良かったのは『家族計画』「寛」以来です。
キャラ同士の馬鹿騒ぎやボケ&ツッコミもテンポの良さで楽しめました。

・・・・・・・・ただ、この『雪桜』にはかなり不満な部分も多いのも事実ですね。
期待していた分、裏切られた感じが強かったのは残念でした。
そこら辺は↓で語りますので。





▽ シナリオ・・・15 


上記したようにストーリーのテンポが良かったですね。キャラ同士の会話などは巧く出来てました。
キャラクターの設定も同様。ストーリーで存分に発揮していたと思います。

それだけにストーリーはかなり物足りなかったです。
私は攻略に当たって「概読スキップ」を最初から設定してプレイしましたが、キャラクターを攻略進めていくほど
攻略時間が短くなっていく・・・・。
つまり、ストーリーの大まかな部分で共有している箇所がかなり多いという事。
折角の設定が生かされずに終わってしまった感が強かったなあ。
この事は最初に書いた『雪桜』というタイトルにも言えるでしょう。物語にも雪桜は出て来ますが、重要な
役割なんて「主人公と初めてで会ったところが雪桜の下」という以外、何ら活躍しません(イベント殆どない)。
ここら辺がクリアした後の満足感の欠如です。
もう少し言えば、各ヒロインのエンディングは竜頭蛇尾な部分が少なからずあったと思います。
それでも中々楽しめたのは流石はD.O.さんと言うべきか・・・。

キャラボイスもかなりいい人選でしょう。個人的にこずえタン沙紀の親父の声は好きです。
前々作の『れすとあ』はボイス無しだったのが悔やまれましたが、今回のボイス使用は評価出来ます。



▽ グラフィック・・・20 


これは完全に私の好みで点数甘くしました(笑)。
原画担当のしけーさんは完全に私のストライクゾーンの絵ですね。
これを不定するのは私には無理
特に沙紀従妹+チビ+ナイチチ+ツインテール完全無敵の組み合わせ。
キャラデザインはどのキャラも良いです。これについては文句なし。

惜しいのはイベントなどの1枚絵のCGの少なさと背景等がややおざなりな点が減点対象。
エロゲーでイベントCGの少ないのは致命的です。



▽ 音楽・BGM ・・・15 


テンポの良いストーリーにはテンポの良い曲。
ここら辺の作りは大手メーカーさんの強みでしょうか。楽しい曲が多くてよかったです。



▽ システム・・・10 


冒頭で書いてあるメディアの件が印象を悪くしてます。やはりユーザーにリスクを求めるシステムには
同意出来ません。
あとOPムービーに関しては悪くないのですが、キャラクターの立ち絵を流用しまくって作られているのには残念。
それとゲームを開始して逐一ムービーがスタートするのにはやや閉口しますね。
それ以外は文句のないシステムなのに・・・勿体無い・・・・・・。(´д⊂



▽ オススメ・・・55


絵柄とテンポの良い作品ですのでお手軽なADVが好きな方には向いてます。
逆を言えば、学園恋愛モノ以外のモノを求めると痛い目に会うでしょうね。
タイトルの『雪桜』に惑わされてはいけませんよ?
文字どおりのタイトルですので。



▽ My Favorite's


購入前は宗谷姉妹が本命でしたが、クリア後は沙紀とこずえがお気に入りになっていました。
沙紀はシナリオで語っていた通り、黄金の組み合わせでオールオッケーです。

意外だったのはこずえシナリオ。
実は玲先輩の次に期待していなかったキャラだったんですが、
途中からこの作品で一番キャラが立っている事に気付き、気が付くとラスト辺りでは泣きそうになってますた。>マテ
キャラクター自体は某カードキャプしているマンガに出てくるお嬢様を模倣したのでしょうが、もろまんまの設定には
驚いたよ(笑)。

そして忘れてはいけないのが脇役の男キャラ。
先の幼馴染の住吉もいい味だしてましたが、インパクトなら沙紀の親父が上でしょうね。
お茶目でギャグとボケまで装備しているのは反則では・・・・・・(笑)。



▽ 後 述


ここ最近のD.O.さんの連続リリースには不安を憶えます( 来年初頭には『ハードラブ』が控えています )。
以前にも書きましたが、私はD.O.さんは業界では屈指のシナリオを作っているメーカーと認識していますが、
『れすとあ』『雪桜』のシナリオを見ている限り、あまりにも急いで作られている感じがします。
本来のじっくりと作られていた面影が消えてしまって、一ファンとしては残念でなりません。
特に連続リリースは、かのF&Cが2、3年前に連続して作品を発表してすっかり落ちぶれてしまった時と
酷似してなりません・・・・・・。

私としては本来の姿に戻って、丁寧に作品をリリースして欲しいと切に願います・・・。

03' 12月 15日 静流




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